はじめに
人気のIoTモジュールM5Stack Core2を「UIFlow」から使う方法を解説します。
公式サイトの解説をベースに、ドライバのインストール~セットアップまで、公式サイトに載っていない部分を補いながら、詳しく説明します。
初心者・入門者の方でもセットアップができるよう、画像を使って細かく解説していますので、UIFlowを使う際に参考にしてみてください。
※ クリックすると各項目へジャンプできます
M5Stack Core2
M5Stackは、2017年に発売されたマイコン(IoT)モジュールです。5cm×5cmのケースの中に、マイコン・ディスプレイ・ボタン・スピーカー・バッテリー・センサなど、「これさえあれば何をするにも大体OK」な機能をすべて搭載。Wifi・Bluetoothにも対応しています。
「UI Frow」というグラフィカルな開発環境も使えるので、今どきの電子工作やIoTにピッタリなデバイスです。
M5Stackのベーシックなモデルとして「M5 Stack Basic」が発売されていますが、現在ではタッチパネル搭載など、より洗練された「M5Stack Core2」が発売されています。そのため、本記事でも 「M5Stack Core2」についてを紹介します。
- 電子工作・IoT機器を作ってみたい・勉強したい
- プログラミングの勉強をしたい。
- 職場・学校で、プロトタイプを作りたい。
M5Stack Core2 をはじめよう
M5Stack Core2には標準でUSBケーブル(TypeA-TypeC)が付属しているので、買ってすぐに始めることができます。アマゾンで買えるので購入も簡単です。
「ポイントやチャージを使いたい」「日用品・他の買い物と合わせて買いたい」という方は以下のリンクをご利用ください。
2022年4月現在、円安と半導体不足の影響からか、M5Stack Core2も在庫小・価格上昇・長納期化が進んでいるようです。今後の動向は読めないので、購入予定の方は早めの行動をおすすめします。
こちらの記事で開発時に使えるおすすめツールも紹介しています。
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環境
この記事は以下の環境で作成しています。
環境 | バージョンなど |
モジュール | M5Stack Core2 |
PCのOS | Windows10 |
UIFlow | Ver.1.9.0 |
【結論】手順が終わった後の画面
後述する手順を行うと、UIFlowの開発環境で、M5Stack Core2をプログラムできるようになります。UIFlowでは「MicroPython」「Blockly」の二つの言語が使えます。セットアップ方法は共通なので、1回のセットアップで、2つの言語が使えるようになります。
M5Stack Core2のセットアップ手順
準備物
USBケーブルはM5Stack Core2に同梱されています。短いので長さが足りない場合は、別途ご用意ください。
- パソコン(Windows10)
- M5Stack Core2
- 同梱のUSBケーブル ( Type-A --- Type-C )
- 使用するWifiのSSIDとパスワード
セットアップの流れ
以下の流れでセットアップを進めます。手順を見ながら1ステップずつ進めてみてください。
- ドライバのインストール
- M5Burnerでのファームウェアの書き込み
- APIキーなどの設定(configuration)
- UI Flowの設定
① ドライバのインストール
メーカーサイトのページにアクセスして、以下の場所からWindows用のドライバをダウンロードします。
※PCに搭載されているUSBチップの種類によってドライバが分かれるようです。インストールやセットアップ中にエラーが発生する場合は、「CH9102_VCP_SER_Windows」のドライバもインストールしてみてください。(種類がわからない場合は両方入れてくれとの記載があります)
ダウンロードした圧縮ファイルを解凍すると、以下のファイルが表示されるので「CP210xVCPInstaller_x64_v6.7.0.0.exe」をダブルクリックします。
ドライバのインストール画面が表示されるので、「次へ」を押していきます。使用許諾が表示されるので(内容に問題がない場合は)「同意します」にチェックをいれて、次へをクリックします。
以下の画面が表示されれば、ドライバのインストールは完了です。「完了」を押してインストーラを終了します。
② M5Burnerでのファームウェアの書き込み
ドライバと同じページにアクセスして、以下の場所からWindows用のドライバをダウンロードします。
ダウンロードした圧縮フォルダを解凍すると、以下のファイルが表示されます。「M5Burner.exe」をダブルクリックしてM5Burnerを起動します。
M5Burnerを起動して、以下の画面が表示されて場合は「この機能をダウンロードしてインストールする」をクリックします。インストール画面が消えたら完了です。(表示されない場合はこの手順はスキップでOKです)。
上記画面が表示された場合は、インストールが完了してもM5Burnerが起動しないので、もう一度 「M5Burner.exe」をダブルクリックしてください。
M5Burnerが起動すると、以下の画面が表示されます。「UIFLOW(CORE2)」の部分の「Download」ボタンをクリックします。
ダウンロードが完了すると、「Burn」「Configuration」ボタンが表示されます。
M5Stack Core2をUSBケーブルでPCに接続し、「COM」を選択します。ドロップダウンリストに「COM3」などと表示されるので、表示されたCOMを選択します。
選択後「Burn」ボタンを押します。
※基本的にCOMはひとつしか表示されないはずですが、表示された場合はPCに接続されているUSB機器(マウス・キーボードは除く)を抜いて、再度試してみてください。
「Burn」ボタンを押すと、以下の画面が表示されるので、使用するWifiのSSIDとパスワードを入力して「Start」ボタンを押します。
以下の画面が表示されてファームウェアの書き込みが始まります。
「Burn Successfully」が表示されたら、ファームウェアの書き込みは完了です。「Close」ボタンを押します。(100%が表示されてからSuccessfullyが表示されるまで少し時間がかかります)。
書き込みが完了すると、M5 Stack Core2が自動で再起動されて、以下の画面が表示されます。この画面が表示されていればUSBケーブルを外してOKです(M5Module Core2とPCがWifi接続された状態になります)。
③ APIキーの設定(configuration)
以下の画面でファームウェアの設定をします。「Configuration」ボタンを押します。
表示された設定画面で以下の設定をします。
- ApiKeyをコピーする。
- Start Modeを「Internet Mode」に設定する
- SSIDとパスワードを入力する
ApiKeyは後述するUIFlowの設定に必要です。コピーしてメモ帳などに張り付けておいてください。(Configurationボタンを押せばいつでも確認できますし、M5Stack Core上にも表示されています)。
「Save」ボタンを押して、以下の画面が表示されたら設定は完了です。
④UIFlowの設定
①~③までの手順でM5Stack Core2側の設定は完了です。最後にUIFlowとM5Stack Core2を紐づけます。
UIFlowのサイトにアクセスして、表示された画面で以下の設定を行います。
- メモしたApi Keyを入力
- Languageを「日本語」に設定
- Deviceの選択( M5Stack Core2)を選択
- OKボタンを押す
OKボタンを押せば、UIFlow側の設定は完了です。
UIFlowでのプログラミング
前述の手順が完了すると、UIFlowから、MicroPython・Blocklyの二つの言語でM5Stack Core2をプログラムすることができます。
以下の記事では、Blocklyを使って「Hello M5」というテキストを表示する方法を解説しているので、是非ご覧ください。マウスのみを使って、4ステップで簡単に作ることができます。
まとめ
M5Stack Core2を「UIFlow」から使う方法について、セットアップ部分を解説しました。
ネット上では、やや玄人向けの端折った内容が多かったので、「M5Stackを使ってみたいけど、使うまでの細かい内容がわからなくて不安」と思った方の参考になればうれしいです。
※ 分かりずらい内容は随時修正するので、コメント欄から教えていただけるとうれしいです。
MicroPythonやスケッチでの開発もできます
M5Stack Core2はArduinoでおなじみのスケッチや、VisualStudio Codeでも開発できます。以下の記事でまとめていますので興味のある方は是非ご覧ください。
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