はじめに
RaspberryPi Picoの概要や、Picoでできることについて解説します。以下の疑問の解決になればうれしいです。
- RaspberryPi Picoってどんなもの?
- プログラミングは難しい?
- どんなことができる?
RaspberryPi Picoってどんなもの?
RaspberryPi Picoは、イギリスのRaspberryPi財団が独自開発した「RP2040マイコン」を搭載した開発用ボードです。Picoにプログラムを書くことで、センサーなど様々なデバイスを動かすことができます。
先に発売された、RaspberryPi1~4のように、OS・LAN・WiFiは搭載していませんが、その分「小型」「超低価格」「高性能」な「H/Wの操作に特化したコスパのいいコンピュータ」です。
- OS・LAN・WiFiは非搭載
- 小型・超低価格・高性能
- H/Wの操作に特化したコスパのいいコンピュータ
2022年6月30日 無線LANが追加された「RaspberryPi Pico W」が発表されました。現在日本国内で使用するための「技適」の審査中で、もう少し待つと購入できます。詳しくはこちらの記事をご覧ください、
プログラミングは難しい?
ひと昔前の「マイコン」のプログラミンに比べて、RaspberryPi Picoのプログラミングはすごく簡単になりました。
Picoでは人気のプログラミング言語「Python」や、イマドキの開発環境「Visual Studio Code」が使えます(参考記事)。昔のマイコンは専用の有料ツールやC言語が必要でしたが、Picoは無料で、人気のPythonを使ってプログラミングすることができます。作り方もPC上のアプリを作る感覚にかなり近いです。
このブログでも「LEDの使い方」「ディスプレイの使い方」などの解説をしており、コピペだけでもPicoを動かすことができます。
上記の記事を見ていただければ「買ったけど何もできなかった」とはならないので、ぜひ気軽にRaspberryPi Picoをはじめてみてください。
- 人気の『Python』が使える
- 便利な開発環境『Visual Studio Code』が使える
- 言語・ツールはすべて『無料』

Picoでどんなことができる?
簡単なものでは温湿度計や二酸化炭素濃度計。より高度なものでは、ホームオートメーション・ロボット・ドローンなどといったモノを作ることもできます。
以下は、Picoが使われている、プロジェクト(製作物)の一例です。
温湿度計
ホームオートメーション
防犯カメラ自動録画システムです。Picoと人感センサ・ソレノイドなどを使って、家庭の防犯カメラの自動録画システムを作成されています。本ブログでも簡易版システムのプログラムについて解説させていただきました。
USBショートカットキーデバイス

「Picoで作るUSBショートカットキーデバイス」です。
「コピー」や「貼り付け」、オンライン会議システムの「ミュート切り替え」などを割り付けて、ボタンひとつで実行できるようになります。
こちらのデバイスはUdemyの教材として公開されているので、Pythonの基礎から必要部品・加工・完成品の製作まで詳しく知ることができます。興味のある方は上の画像か、以下のリンクをご覧ください。
⇒ Picoで作るUSBショートカットキーデバイスはこちらゲーム
懐かしのゲームができるミニゲーム機を、Picoで作成されています。
アケコン(アーケードコントローラー)
Picoをアケコン(ゲームセンターのアーケードゲームのようなコントローラー)を作成されています。Picoを使うと、アケコン用の最速基板と同等の低遅延で、安く作れるそうです。
ロボットカー
Picoを使ったロボットカーのキットが、アマゾンで発売されています。4輪駆動。ライントレース・障害物の回避・物体追跡機能などを持ったロボットカーが作れます。

ドローン
市販品が短期間で販売終了してしまうため、ドローン(マルチコプタ)のフライトコントローラーをPicoで自作されています。ドローン全体のわかりやすい製作工程や、各種データも公開されています。
AI
Picoなど小型・超低消費電力のデバイス(マイコン)でAIを動かす、Tiny Machine Learningというプロジェクトです。日本語の情報は少ないようですが、スイッチサイエンスさんからもカメラモジュールが発売されています。
まとめ
RaspberryPi Picoで出来ることについて解説しました。
概要でもお伝えした通り、Picoを使えばいろいろな「モノ」を動かすことができます。
以下のように感じている方は、ぜひぜひRaspberryPi Picoから初めてみてください。
- 実世界の「モノ」を動かしてみたい
- ドローンやロボットを作ってみたい
- プログラミングを始めたいけど、何からやっていいか分からない
「壊しそうで怖い…」と感じるかもしれませんが、RaspberryPiシリーズはもともと教育向け(子供向け)に作られているので、ちょっとやそっと乱雑に扱っても壊れることはありません。
また、ほぼワンコインの安さなので、お財布へのダメージもありません。ガンガン使って「モノ」を動かす楽しさを体験してください。はじめは趣味でも、少しずつ新しい可能性につながるスキルを身に着きます。
興味の湧いた方は「ゼロから始めるためのセットアップ方法」「おすすめツール」もこのブログで解説しているので合わせてどうぞ。購入は以下のセット品が便利です。
Raspberry Pi Pico を使ってみよう
ゼロからPicoを始める人は「Pico」「USBケーブル」「ピンヘッダ」のセットが便利です。Pico内蔵のLEDなら、USBにつなぐだけですぐ使えます(参考)。ケーブルを間違う心配もありません。

Raspberry Pi Picoの書籍
さらっと読めるムック本がおすすめです。ラズパイマガジン最新号では、5大人気ボードが1度に解説されているので要チェックです。
おすすめ工具
Picoに必要なおすすめ工具をこちらの記事でまとめています。
UdemyにRaspberryPiの講座があります
実はUdemyで『RaspberryPi』『Pico』『Arduino』の基礎/実践講座が見れます。無料もあるので「動画で学びたい」「本は読み尽くした」という方は以下のリンクをご覧ください。
以下の記事で、RaspberryPi・RaspberryPi Picoのおすすめ講座3選も解説しています。
M5StackならWiFi・画面・バッテリー付きです
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※ セットアップ方法もこちらで解説しています。
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