はじめに
RaspberryPi Pico / Pico Wで使えるケースをレビューしたいと思います。
Picoに限らず、RaspberryPiシリーズは基本的に基板むき出しなので、以下のように思っている人も多いんじゃないでしょうか。
- 表面のゴミ・ホコリが気になる。
- 直置きでショートしないか不安
- もっとかっこよくしたい
今回はそんな方に向けて、実際にRaspberryPi Pico用のケースを購入、取り付けてみた感じをレビューしたいと思います。
レビューには「RaspberryPi Pico W」を使い、組立方法についても解説します。
~ この記事の内容 / Contents ~
レビューするケースはこちら
今回レビューする『Dule-SidedProtection用の防塵クリアアクリル保護ケース』です。Pico Wへの対応は商品ページに明記されていないので、今回はあえてPico Wに付けてみて、組立性や問題点を確認します。
【結論】Pico Wへの取り付けて問題なく使えます
結論から先に言うと、「Dule-SidedProtection用の防塵クリアアクリル保護ケース」はPico Wでも問題なく使うことができます。
ケースとWi-Fi用のチップの干渉はなく、ピンヘッダを取り付け後でもケースを取り付けられます。
DEBUGピンやUSBパットなど、一部使えなくなる機能はありますが、USBコネクタや外周部のピン、Wi-Fiなど、通常の機能を使う場合は問題ありません。
ブレッドボードでの使用ももちろんOKです。外見も大分かっこよくなります。
さらに詳細なレビューや組立方法は以下で解説します。
「PicoH」「Pico WH」は手持ちがなく確認できていませんが、ピンヘッダの形状からケースを取り付けられない可能性が高いので注意してください。
開封と内容物
中国から追跡付きの国際郵便で、エアキャップ付きの封筒で届きました。ドライバー付きなのはうれしいですが、組立方法はついていません。
内容物の詳細は以下の通りです。ねじとスペーサーのセットのが予備で1セット多く入っています。
項目 | 個数 |
アクリル板 | 2枚 |
ねじ・スペーサー | 4か所 + 1か所分 |
プラスドライバー | 1本 |
ねじ穴のバリを発見
アクリル板のねじ穴2か所がバリで塞がっていましたが、付属のドライバーで簡単にとれたのでヨシとします。
組み立て手順
ケースの組手手順です。基本は部品も少なく簡単ですが、裏表などもあるので、以下の手順を見ていただくとスムーズに組み立てられると思います。
個人的に、PicoW表側→裏側の順で組み立てたほうが簡単だったので、その手順で解説します。
透明のだと画像が見ずらいため、あえて養生のシールをつけたままで組立をしています。
① 表側カバーの取り付け
PicoW表側用のカバー(アクリル板)を組み立てます。
アクリル板には表と裏があり、間違えると、BOOTSEL用のボタン穴の位置が合わなくなるので注意です。写真のように一度、Pico Wと向きを合わせてみると分かりやすいです。
アクリル板の切り欠き部はノーマルPicoの「DEBUG」ピンを使えるようにするためのものです。Pico Wは同ピンが中央部に移動したため、DEBUGピンは使えなくなります。
アクリル板の位置を合わせたら、スペーサー4か所をねじで止めます。
取り付けたら、BOOTSEL用のボタンを下(Pico W)側から取り付けて、アクリル板をPicoWに載せます。
これで、表側カバーの組み立ては完了です。
② 裏面カバーの取り付け
裏面カバーを組み立てます。
裏面のアクリル板は中央部分のみを覆うので、ピンヘッダが付いていても、取り付けるができます。
PicoH・PicoWHは、ピンヘッダの形状的(中央部に支柱あり)から、取り付けできない可能性が高いです。
③ 両カバーの固定
裏面から4箇所ネジをしめて、表側・裏側のアクリル板を固定します。
1個1個を完全締めていくのではなく、全体を均等に少しずつ締めていくと穴位置がずれずに取り付けることができます。
表面同様、裏面の切り欠き部もノーマルPicoの「DEBUG」端子を避けるためのものなので、Pico Wで使う際は気にしなくてOKです。
裏面のアクリル板を取り付けたら、ケースの組立は完了です。
Pico Wで使う場合の制限事項は3つ
Pico Wにケースを付ける場合の制限事項をまとめます。制限事項は以下の3点です。
- 中央のDEBUGピンが使えない
- 無線のアンテナを塞いでしまう
- USBピンが使えない
DEBUGピンが使えない
Pico WではDEBUGピンが中央部分に移動されたため、DEBUGピンを使っている場合はケースを取り付けることができません。
どうしてもDEBUGピンを使いたい場合は、穴あけなどのひと手間が必要になると思います。
無線のアンテナをアクリル板で覆ってしまう。
Pico W裏面のアクリル板が基板上のアンテナ部を若干覆ってしまうので、送受信に多少の影響を及ぼす可能性があります。
とはいえ、私の環境では問題なくペアリング等ができているので、長距離や速度に厳しい処理でなければ問題ないレベルだと思います。
USB用のパットは使用できない
ノーマルのPicoでも同じですが、基板裏面のUSBのパットはケースで塞がれてしまうため、使用できなくなってしまいます。
ここで購入して問題なく届きました
私は以下のAmazonのページから購入しました。中国からの発送でなので到着までは2週間程かかりますが、梱包方法・状態も悪くなく、きれいな状態で購入できます。
まとめ
RaspberryPi Pico / Pico Wで使えるケースをレビューしてみました。
基板のままの外観も悪くないですが、ケースを付けるとさらにかっこよくなりますよね。
私も今までケースなしで使っていて、細かいホコリや直置き時のショートが気になっていたので、安心して使えるようになりました。
商品ページでは組立方法や、細かいアングルの画像、Pico Wでの使用の可否などが載っていなかったので少々不安でしたが、Pico Wでも問題もなく使えて買っても失敗はないクオリティだと思います。
Pico/Pico Wのケースを探している方や、購入しようか迷っている方の参考になればうれしいです。
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